皆さんは海外のテレビ番組を見ることはあるでしょうか?
海外の番組って、
“えっ、そんなことまでやっちゃうの・・・?”
っていう過激さがありますよね。
今回はそんなちょっと過激な海外番組をお勧めします。
刑務所1日体験
見る前までは”社会科見学みたいなノリでつまらなそう”と興味がありませんでしたが、これが衝撃的で面白いんです。
- 子供の非行に悩むお父さん、お母さん
- 中学生、高校生でちょっと悪いことをしている人
- 毎日同じ人生をダラダラと過ごしてしまう人
これを見ると人生の1日、自分の行動の大切さがわかります。
目次
刑務所1日体験
番組構成
すでに知っている人にはお馴染みですが、番組は1話が約40分の構成です。
アメリカの10代の不良少年・少女が刑務所を訪れ、実際に施設を見学し、使い、受刑者と話をします。
しかしそこはアメリカ。皆さんの想像通り不良のレベルが高いです。
13~17歳くらいの子供の参加者が多いのですが、既にに一通り悪事をやっています。
過去にやったことがあるというだけではなく、こんなことは日常的にやっています。
- 飲酒
- ドラッグ(大麻から上級社向けまで。使用だけではなく販売も有り)
- 喧嘩
- 万引き
- 暴行
- 退学
まだギリギリ人だけは殺していないんだ。みたいな子供がたくさんいます。
やばいですよね。
ただ、ほとんどの子が家庭に不満や問題を抱えている実態もあります。
- 両親の離婚
- 家族も犯罪歴や収監
- 虐待
“もし父親がいて叱ってくれたら”
”もし親がこうだったら”
そんな親への本音を道を踏み外した理由として話してくれることもあります。
刑務所体験ツアー開始
いよいよツアー開始ですが、刑務所についた時は刑務所を完全になめています。
“だりいな”
“びびらせるだけで、どうせ何もできないんだろ”
“うっせーな”
そんな感じですね。
テレビですから看守は怒鳴りますが殴ったりはしません。しかし、きっちりと列に並ばせ返事もさせます。
刑務所によっては移動中に手を繋ぐルールだった場所もありました。
しかしですね、、、子供がみんなムカつく顔してるんですわ!!
大人になると自分と同じような人に囲まれて生活することが多いです。
小学校や中学校のように色々な環境の子供が集まるということは減り、自分と同じような学力・財力・社会的地位・家庭環境のケースが増えてくるはずです。
もし自分が親だったらどう接するか?
もし自分が看守だったらどう接するか?
と、観ながら思わず考えてしまいます。
簡単な検査が終わるといよいよ刑務所の中に入ります。
そしてここからは実際の受刑者がガイド役となりますが、ガイドの犯罪歴もすごくて
“2件の殺人で懲役900年”
“すでに収監されて30年”
“誘拐、強盗、暴行、殺人で捕まった。外には一生出られない。”
みたいな犯罪レベルMaxの方々ばかりです。
そしてここで大抵は最初の怒鳴りが入りますね。
“その態度はなんだ!”
”返事が小さい!”
”ニヤニヤするな!”
”敬意をもて!”
まぁ不良に刑務所見学させたらこうなるよね、っていう流れです。
しかしキッチリと従わせます。
嫌々だろうが、まずはキッチリと不良達を従わせる。
なるほど、不良に対してはこういう姿勢が大事なんですね。
そして、運動場、食堂、トイレ、懲罰房、雑居房などを実際に体験します。
設備のレベルは刑務所によって異なりますが、基本的には狭くて、不潔で、街の汚い公衆便所みたいなイメージです。
あと一般受刑者からのヤジがすごい。
普通の刑務所ですから、番組なんか関係ない受刑者がほとんどなわけです。
まさにハリウッド映画のイメージ通りの刑務所です。
ドアを叩きながら卑猥な言葉を叫び続ける人、暴言を吐いてくる人など様々です。
ある放送回では、実際に刑務所で暴行事件が起こった現場を見せたり、トイレや運動場の死角に閉じ込め、
“こうされたらどうする?”
“ここではよくあることだ”
と問いかけたりもします。
“いいか、今のまま過ごすと明日はお前がこいつと同じ部屋で過ごすかもしれないんだぞ”
そんな一言を言われると、最初はヘラヘラとしていた子供たちもだんだんと真面目な顔になっていきます。
受刑者との対話
この番組の見せ場が受刑者との対話です。
受刑者が自分の経歴、経験、今どういうことを思っているか、本当はどうしたかったかなどを語ります。
とはいえ、中には怒鳴りつけるように話す人もいます。
しかし、私は思います。
紳士じゃん!!
いや、きっと違うんですよ。
紳士は簡単に人を殺したり、日常的に麻薬を使ったりしませんから。
ただ、やる気のない子供たちに対して真剣に
“こんな風になるな!!” by デイビット(48)殺人・強盗で終身刑
”ここへは来るな!!” by ジョン(61)殺人・薬物で終身刑
”今からでも間に合う!!” by ナタリー(34)暴行・強盗で懲役30年以上
そう大声で語りかけるのを見ていると、
いやー、みんなめっちゃいい人。すげえ反省してるじゃん。
それに比べて子供たちは・・・
とか思っちゃうんですね。
でも、ここで多くの子供たちが気付くことがあります。
”あれ?この人って俺と同じだ。”
経歴、家庭環境、やっていること、考え方が近い場合が多く、刑務所行きは非現実的な遠い未来の話ではなく、明日にもありえる話だと気がつく子も多くいるのです。
ツアーを終えて追跡取材
1日体験が終わると番組は追跡取材をします。
刑務所ツアーは自分を変えてくれた。成績も向上し、職業訓練に行くようになった。
親を大事にして、学校にもちゃんと通ってる。
というような人もいれば、
生活はあんまり変わってないけど、ドラッグはやめたよ。
みたいな人もいます。
しかし中には、非行によって捕まったり、銃撃で死んでしまったようなケースもありました。
全員がすぐに変われるわけではない。
これもまた真実ですよね。
番組でもよくこの体験によって一人でも道を変えてくれたら良い、というようなことを言っています。
でもね、更生した子供はみんな良い顔してるんです。
あのむかつく顔をしていた
“あー、もうこの子はダメだな。どうしようもない。世のためにも◯◯しかないな。”
というような子が
”すごく賢そうだ。優しさもありそうだぞ。”
という子になっています。
教育ってすごい。愛ってすごい。
そう感じますね。
気がついた人生の大切さ
この番組を見てどう思ったかを書いておきます。
勧善懲悪!悪人の更生ですっきり
最初は勧善懲悪を期待していました。
極悪非道の非行少年たちが、実際に刑務所を体験し震え上がります。
しかし、受刑者たちとの会話により徐々に心を開いていく少年たち。
最後には見事に更生したA君が!
みたいなね!!
確かに番組の構成はそのようになっていますし、
そういう“救われてよかった〜”みたいな気持ち良さはあります。
確かに嬉しいんですが、何話か見ているうちにある共通点に気がつきました。
刑務所の場所と訪問者が変わるだけで内容は毎回ほぼ同じじゃん。
そうすると、徐々に他のことにも気がつくようになりました。
自分だったらどうするか?
次に思ったことは、自分だったらどうするか?ということです。
この番組では色々な立場があります。
- 非行少年本人
- 親
- 親戚
- 学校の先生やカウンセラー
- 刑務官
- 受刑者
中でも親の悩みは壮絶です。
離婚をしていたり、暴力をふるうなど親に問題があるケースもありますが、優しくて真面目な親の場合もあります。
もちろん人の家庭の中のことはわかりません。
ただ、もし自分の子供が非行に走ったら親としてどう接するのか。そう考えざるを得ませんでした。
人の子供であれば放っておけば良いかもしれません。
しかし、自分の家で問題が起きた時、自分ならどう向き合うのか。
子供たちのインタビューからは、”親には自分と真剣に向き合って欲しかった” というような意見も目立ちました。
無償の愛って難しい・・・
社会としてどうするか
こんなこと思ったことはありませんか。
”暴力団とか不良は全員逮捕して、刑務所にぶち込んじゃえば良いじゃん”
現実的にこれを検討をすると、警察どうの、権力どうの、安全どうのという色々な話に波及していくので省きますが、
悪人全員消せば早いでしょ。
無期懲役なんてどうせ出てこないんだし、死刑でいいじゃん。
そもそも自己責任じゃん。
という暴論も言いたいことはわかります。
だけど、このような刑務所体験プログラムで一人でも正しい道に戻せるならそれは素晴らしいと思いました。
犯罪者をどうするか?というのは大事な議論ですが、
犯罪者になりそうな人をどう救うか?というのも非常に大事な議論だと思いました。
この番組はまさにそれです。
犯罪者一歩手前、(正確にはすでに犯罪者だけども)刑務所に入る一歩手前の人をどう救うか、
ということを考える良いきっかけになると思います。
最近では、犯罪者に罰を与えるのではなく、自分が罪を犯した理由、きっかけを講習会で話すというような機械も増えていると聞きます。
例えば、飲酒運転で実際に捕まった人が、飲酒運転の講習会で自分の経験を話すとかです。
教科書やビデオを見るよりよほど説得力があるし、話している本人も更生の意識が強まると思います。
人間は未来がわからないものです。人に教えられても実感がもてません。
しかし、実際の体験を聞き、擬似体験をすることで
“これは自分にも起こるかも”と想像しやすくなるのです。
それに、急に変わることに対して心理的抵抗がある人にも、
“刑務所体験ツアーで現実を知った。だから俺は変わるんだ”
と、ある種の言い訳、わかりやすいきっかけを与えることで自分を変えやすくすると思います。
刑務所に入ってからでは遅い
当たり前なんですが、これなんです。
刑務所は反省する場所。罪の重さと向き合え!
という意見もあるかと思いますが、受刑者を見ていて私は思いました。
“あ、ここでは反省をしても変われないんだ”
受刑者はみんな良い人になっているように見えました。
実際に毎日悔い改め、本当に変わった人もいるでしょう。
でもそんなの関係ねぇ!!!!
懲役◯年、という刑が出てしまった以上、
“あー、本当に心から反省したんだね。俺たちみんながお前の反省と更生を保証できるよ”
となっても、刑が終わるまでは出られないんですよ。
自由がない!
せっかく更生しても、今日、明日、明後日、決められた生活をするしかないんです。
- 更生したから行動を変える
- 更生したから許してもらえる
自分が当たり前だと思っていたことすら、刑務所ではできないんです。
反省しても許してもらえない。
それが刑務所です。
マジで入るまでに気が付けるかが大事です。
入った後で反省しても遅いんですよね。。。
是非見て欲しい、刑務所1日体験
私の言葉では行動を変えられる人はいないかもしれません。
だけど、この番組を見ることで変わる人はきっといます。
- 子供の行動に悩んでいる。
- 親との関係に悩んでいる。
- 本当は非行をやめたい。
きっと悩んでいる、あなたの人生が変わります。
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