アメリカへ旅行に行く際の悩み事の一つが、高騰するホテル料金です。
近年は都市部を中心に格安ホテルであっても料金が高騰しています。
現地のイベントに重なると、日本なら一泊一万円以下に相当するような格安ホテルでも、アメリカでは一泊二万円以上というケースも珍しくありません。
そこで検討したいのが、“モーテル”です。
日本ではあまり馴染みのないモーテルですが、車での長距離旅行が一般的なアメリカではよく利用されています。
今回は、アメリカのモーテルに宿泊するメリットと、日本人が気をつけるべきことをお伝えします。
そもそもモーテルって何?
まずはモーテルの定義です。
モーテルとは、幹線道路沿いにある、自動車旅行者のための簡素なホテル。
アメリカ合衆国では日本のビジネスホテルのような存在である。
ソース: モーテルとは?
アメリカでは”ビジネスホテル”という言葉がありません。
実際のところ、日本のビジネスホテル=モーテルと考えて問題ありません。
“お!このホテル安い!”と予約するとモーテルのことが多いです。
日本で”モーテルに泊まろう!”と言うと、ちょっと怪しい響きに取る人がいますが、本来そういう意味はありません。
日本人が“モーテルは怪しい…。”
と思う理由は、この性的なイメージか、映画の犯罪現場にモーテルが選ばれることがあるということが多いと思います。
しかし実際に泊まってみると“思ったより快適だ”ということを実感していただけると思います。
メリットは価格の安さ
モーテルのメリットは何と言っても価格の安さです。
滞在する場所・人数によって変動がありますが、
2名1室の場合、
ホテルであれば1泊$200~ / モーテルであれば1泊$80~くらいが目安となります。
*アメリカの場合は、宿泊人数ではなく1部屋いくらでの計算が多いです。
モーテルならホテルの半額程度で宿泊できることも多く、
・旅行のホテルは寝るだけ
・ホテル代は安く浮かせたい
という方にはおすすめです。
モテール宿泊時の注意点
いよいよモーテル宿泊の注意点です。
広い部屋で、価格も安く、意外と清潔なモーテルですが日本のビジネスホテルのイメージで宿泊するとギャップも出てきます。
この記事を読み、あらかじめモーテルの実態を知ることにより、快適にモーテル滞在をしていただければと思います。
治安
日本人にとっては気になる現地の治安。
特に”モーテル宿泊”となると不安が増す方も多いと思います。
これは地域によるところもありますが、“モーテルだから危険”ということはありません。
モーテルには管理人(マネージャー)が常駐しており、夜間の入り口は施錠されています。
そのため、宿泊者以外が敷地内をうろつくことも基本的にありません。
また、宿泊者自体が危険…ということも特にありません。
ただ、ホテルに比べて値段が安いため、それ相応の人が宿泊することも事実です。
モーテル自体が危険ということはないですが、そのエリアが危険という場合は注意しましょう。
これはホテルでも同様ですが、ホテルか、モーテルかというよりは、宿泊するエリアの治安に注意をした方が良いです。
備品
モーテルは日本のビジネスホテルほど備品がありません。
そのため、手ぶらで向かうと現地で必要なものを慌てて購入、ということにもなりかねません。
ここでは持参した方が良いものをまとめます。
持参した方が良いもの
- 歯ブラシ…備え付けはありません
- カミソリ…同上
- パジャマ…浴衣、ガウンなどはありません
- 飲み物…ペットボトルの水を冷蔵庫に入れておきましょう
- スリッパ…部屋を靴で歩くことが気になる人用です。
意外と部屋にあるもの
- タオル…バスタオル、ハンドタオルはあります
- シャンプー、リンス、石鹸…基本的なアメニティーはあります
朝食
モーテルはBreakfast included(朝食付き)の場合も多いです。
滞在費を節約をしたい格安旅行者には嬉しい朝食プランですが、朝食への期待のし過ぎは禁物です。
モーテルによって多少の差がありますが、ごくごく基本的な朝食メニューのみがあると想定しておけばOKです。
*日本のビジネスホテルの朝食ビュッフェレベルが出てきたら大当たりですね。
モーテルの朝食によくあるメニューは以下のものが多いです。
- パン
- シリアル
- 果物
- 卵、ソーセージ、ハム、ヨーグルト(あればラッキー)
もしあった場合でも、スーパーの一番安いものを置いてある、というようなケースが多いです。
今回私が宿泊したところは、残念ながら朝食のバラエティーが少ないところでした。
下の写真のようなスペースで朝食を食べます。
コーヒーと、ジュースの機械が奥に見えますね。
パン、果物、オートミールが置いてあります。
電子レンジの下の冷蔵庫には、朝食時限定で牛乳が入っています。
アメリカらしい菓子パンも常備。
結構なボリュームです。
さっぱりと食べられるシリアルは朝の強い味方。
Raisin Bran(コーンフレーク系)に、From Loops(色付き)を混ぜて食べるのが好きです。
パンはここで自分で焼きます。
バターやジャムもお好みでどうぞ。
モーテルによっては、朝の混雑時のパン焼き行列が発生することもあります。
…これだけなんですね!
ソーセージ、ハム、卵なんか食べたかった。。。
前に泊まったところはあったのに。。。
wifi
ホテル宿泊時の大きなポイント、wifiの有無。
アメリカのホテルにおいてはwifi完備が普通です。
しかし、安定して強い電波が得られるかは別の話です。
今回は宿泊中に部屋を移動しましたが、基本的にフロントに近いほど強く、最終日に宿泊した一番奥の部屋では電波強度が弱〜中で、一時的に入らなくなることもありました。
私の場合は持参したwifiを使用しましたが、ホテルのwifiだけであればかなりストレスになったと思います。
しかしながら、部屋の位置は事前に選べないため、wifi強度は運です。
その他注意点
色々と注意点をあげましたが、他にもいくつか細かい注意点もあります。
- 音…モーテルは幹線道路沿いにあることが多いです。そのため、トラックや電車などの騒音が響く場合もあります。部屋のドアや窓も薄いので、雨音もかなり響きますね。
- シャワー…水圧が弱い場合、温度が低い場合があります。ただ、ランクによってはホテルにおいても同様のことがあり得ます。あまり発生頻度が高くないことに加え、あらかじめ対処することが出来ないため、それほど気にしなくても良い点だと思います。
- 湯船…日本とは違い、お湯を張る文化はあまりありません。基本的にはシャワーだけだと思った方が良いでしょう。(ただ、バスタブに張ることも可能です。)
- ドライヤー…基本的には部屋に備え付けられていますが、風量が弱い、熱が弱い場合もあります。髪の毛が長い人はマイドライヤーの持参もありかもしれません。
- 暖房…各部屋に備え付けられていますが、今回の滞在で私が泊まったある部屋は音がドライヤー並みにうるさかったです。また、暖房は部屋を非常に乾燥させます。加湿器を持っていくのは難しいですが、保湿剤を持って行ったり、濡れタオルを干すと良いでしょう。
トラブル事例〜浸水〜
今回の滞在では、二泊目に部屋が浸水しました。
夜中に地面が湿っている気がし、翌朝になると湿り気が広がっている気がしました。
一応受付に報告をしておきましたが、

昨日、掃除のおばさんがバケツでもおいたのかな…?
くらいに考えていました。
しかし夜に部屋に帰ってくると床が水浸しに…
天井から水が漏れていました。
すぐに受付に報告をし、幸運にも空き部屋に変えてもらうことが出来ました。
水漏れした場所が場所だけに私の過失を疑われることはなかったですが、トラブルを未然に防ぐためにも、トラブルになりそうなこと(=壊したと疑われそうなこと)は早めに相談をするのが良いでしょう。
意外と親切に対応してくれますよ。
まとめ
モーテル宿泊はこんなに不便!というように聞こえてしまったでしょうか?
確かにモーテルは日本のビジネスホテルほど快適ではないこともあります。
しかし、アメリカに格安で滞在するにはうってつけの方法であり、
”安いわりに意外と綺麗で、設備も普通”というのがこれまでの経験からの感想です。
記載したトラブルや不便な例も、この部屋ではこれ、あの部屋ではこれ、といったようにバラバラに発生することがほとんどで、全てが同時に起きることは稀です。
モーテルとはこういうものだという広い心と、期待しすぎない低いハードルの二段構えで是非アメリカ滞在を格安に充実させてください!