異世界転生は物語の最後の抵抗

最近、異世界転生の物語が増えてきたと思いませんか?

アニメでは特に顕著で、いわゆる“剣と魔法のファンタジー”という設定も非常に多いと思います。

どれもテンプレでつまらない?

筆者の想像力が足りない?

でもひょっとして、現代に生きる我々の最後の楽園が“異世界”なのかもしれません。

この記事はこんな方向けです
  • 異世界転生の物語が増えた理由が知りたい
  • これからどんな物語が増えるか知りたい
  • おすすめの異世界転生小説が知りたい

今回は異世界物語が増えた理由と、今後の物語の方向性についてお話します。

人はみんな物語が好き

本はやっぱり特別

私は本が好きな子供でした。

もちろんテレビも観るし、ゲームや映画も大好きです。

最近は本を読む時間がめっきり減ってしまいましたが、テレビ・映画・ゲームと比べて大きく違う点が本にはあります。

それは、想像力です。

ハッキリと映像が示されるメディアと違い、本では景色・音・雰囲気を自分で設定していきますよね。

だから本が実写化されると、自分の想像の世界と実写とのギャップで荒れ狂うわけです笑

同じ本を読んでも、皆違う世界を心の中に作るのです。

物語とは目ではなく、耳で楽しむもの

人は大昔から物語が大好きです。

車も、電車も、飛行機も無い。

そもそも自由に移動をすることすら出来ない時代がほとんどでした。

“こないだちょっとヨーロッパとアメリカに行ったよ”

なんてことになったらそれこそ歴史上の人物になって、教科書に載ってしまうわけです。

そんな遠い昔の時代より、物語とは口伝によって伝えられました。

遠くから来た人が語る珍しい話。

暗闇を見て想像する、神様、お化け、幽霊の話。

そして物語を話すことを商売にしている人だって今より多くいたわけです。

吟遊詩人なんて言葉はゲームでしか聞かなくなりましたが、落語や稲川淳二の怖い話などは今でも立派に成立している例ですね。

あらすじなんてよーく知ってるのに、いつもの話をいつもの感じて聞くことが皆大好きです。

 

現代では物語というと本のイメージが強いですが、本は一般人が気軽に買える物ではありませんでした。紙で物語を読む、なんて最高に贅沢だったわけです。

物語と言ったら、読んで字のごとく”ストーリーを語る”わけです。

長い間、物語とは読むものではなく聞くものでした。

 

ちなみに、そんな本が無い時代を書いた異世界転生物語もあります笑

このライトノベルがすごい2018 & 2019の第一位に選ばれている大ヒット作品です。

本づくりに奮闘する様子がとても面白いですよ。

今ならKindle unlimitedで無料で読むことができますので、是非チェックしてみてください。

物語とは現実にあるお隣さん

少し前まで、物語と人の距離は今よりずっと近いものでした。

例えば、北海道しか知らない人が沖縄の生活を聞けばまさに異世界の物語ですよね。

一年中温かく、植物はカラフル。

青い海、白い砂浜の世界。

気候が違うので食べ物だって全然違います。

 

そんな近く(?)のことですらよくわからない時代では、ここではないどこか、というだけで面白い物語が成立しました。

もっと極端に言えば、自分の生活圏外のことは全てワクワクする物語になりました。

火の国、水の国、砂の国、岩の国、風の国…

見たこともない巨大な山、谷、海。

巨人の国、小人の国。

白人の国、黒人の国。

不思議な食べ物、不思議な習慣、不思議な生き物。

この道の先、崖の向こう、海の向こうはどうなっているのか。

世界はそのままでも十分にワクワクする異世界でした。

 

しかし今では違います。

 

観光地だけではなく、一般道すらgoogle mapで写真を確認でき、ストリートビューを使えばまるでそこに立っているようです。

行ったことの無いお店、場所にすらレビューが溢れ、秘境にだってツアーがあります。

お金さえあれば宇宙だって行けちゃうわけです。

もうね、こうなると想像力は瀕死です。

想像しなくても現実がある。

回答がある。

一体何を想像力しろと…

そう、もはや現代の地球上の話って難しいんですよね。

だって回答があるから。

正解があるから、嘘になっちゃうんです。

 

もしかしたら、こんな場所があるかもしれない。

もしかしたら、こんなことがあるかもしれない。

 

なんて希望はそこになく、この話はフィクションです、となってしまうのです。

嘘を嘘として楽しむ訳ですが、そこには夢がない。

嘘なんだからワクワクしない。

この星にもこんな場所があったらいいな!

いつか私も行ってみたいな!

という夢は無惨にも打ち砕かれてしまうのです。

異世界転生が過去にばかり行く理由

これも想像力が理由です。

例えば、

 

これは今から200年後の日本に突然転生した主人公物語です。

 

と言われて世界観がイメージできるでしょうか?

物語にとって重要な想像が難しく、その世界観は作者が全部を伝えるしかありません。

でも、

 

これは江戸時代の日本に転生した主人公の物語です。

 

だとどうでしょうか?

 

町の雰囲気、文化、人々の暮らしが急にイメージしやすくなりませんか?

もちろん、細かいことは分かりません。

しかし、皆がある程度共通のものをざっくり想像できる、これが大事なのです。

ここでは服がこうで、町がこうで、なんて言わなくても、

江戸です!

の一言で細かい設定を読者に委ねることができます。

でも、正解は誰にもわかりません。

共通のそれっぽい世界観はあるけど、細かな正解はわからない。

ここで想像力が活躍するのです。

私の江戸と、あなたの江戸は絶体に違います。

でもそれがいいんです。

想像力を働かせるために、必要な舞台・雰囲気なんですから。

写真や動画で“こういう世界なんです”と示してはつまらないのです。

ここはあえて曖昧がいい。

ざっくりしてることがいい。そういう部分です。

 

しかし江戸だと意外と事実がわかってしまうんですよね。。。

 

専門家もいますし、資料もそこそこある。

そうすると“いやいやそれは江戸じゃない”みたいなズレの可能性が出てきます。

 

じゃあもっと曖昧にしよう!

 

細かいことはいいから、舞台だけ借りられる場所。

中世ヨーロッパ、これですよ。

中世が西暦何年なのか、ヨーロッパってどの辺りのことなのか全然わからないくせになんかイメージが湧いちゃいます。

江戸より時間的、場所的に曖昧になる分想像や捜索がしやすいです。

その曖昧さが絶妙なんです。

 

逆に、2016年のUAE の首都アブダビの日常なんて言われてもピンと来ない。

すごく具体的なはずなのに、なんとなくイメージが沸かない。

砂漠、金持ち、先進国?

イメージがふわふわしています。

逆に”シリア”とかだと砂漠、戦争、砂っぽい建物などイメージがわきます。

*事実ではなくイメージです

凝った舞台装置を一瞬で作る魔法の言葉が“中世ヨーロッパ”なのです。

これからの物語の行方

未来を想像し、しかも他者と共有することは難しい作業です。

そのため物語は三つのパターンになります。

伝統的な物語

昔から伝わる物語です。

桃太郎とかですかね。

数は減っていきますが古典として残っていくでしょう。

子供の世界はまだ狭いため、外の世界の新鮮な驚きを味わうことができます。

余談ですが、はじめての場所に来て興奮してる子供ってかわいいし、興奮できることがうらやましいですよね。

そのため、子供向けの話が残りやすいかもしれま…と思いました?

 

私は逆だと思います。

 

今の子供は昔ながらのお話を聴くでしょうか?

もっと言えば、あなたは子供にどれだけ昔ながらの話をしているでしょうか。

大人が伝えない物語は子供に伝わりません。

そのため、この手の話は急激に数が減ると思います。

桃太郎はわかるけど、金太郎、一寸法師はストーリーが曖昧になっているような例です。

 

一方で、いわゆる伝統芸能や、それで働く・保存しようとする人がいる分野の方が残りやすいと思います。

つまり、子供の世界より大人の世界です。

もちろん全体としては規模が縮小すると思いますが、一定ラインで歯止めがかかりやすいと思います。

どれだけ意識的な人がいるかが鍵ですね。

異世界の物語

今後ますます増えていくと思います。

ハッキリと事実で否定できないことがポイントですね。

過去のある時点に似ているけど、現実ではない異世界。

当時はこうでしょ!

と正解が出せない世界を、舞台としてちょっと借りる、という行為が増えます。

パラレルワールドに行った。

などの常識では行けないとわかるけれど、

“もしかしたらそういうことがあって、よく似た別の世界があるのかも”

などの系統もこれに含まれます。

夢がある話が多いですね。

漫画ではワンピースやNARUTOなどです。

ただし、江戸を舞台にした時代小説など、しっかりと過去研究し当時のリアルを再現する必要があるものは参入障壁が高いので数が減ると思います。

フィクションの物語

推理小説などですね。

漫画で言えばスポーツ系でしょうか。

ロマンを中心としたワクワクや夢よりも、現実をリアルに楽しむタイプです。

俺Tsueeeeeee!!!!の無双よりも、作品の中の現実を攻略する面白さや、主人公に共感する面白さが中心です。

自分の身近なテーマで使いやすく、マイナーな職業やテーマに作品も増えてきました。

スポーツと言えば野球、サッカー。

職業といえば、医者、弁護士、警察。

そんな狭い範囲からどんどんマイナーなものに対象が拡大していますよね。

今までは認知度が低く、物語にならなかったテーマがどんどん物語になっていく。

これは現代の面白さだと思います。

実用系

趣味、好みが多様化していくと、その小さな範囲に共感したい熱も徐々に高まっていきます。

因みに私は最近狩猟の漫画を読みました。

若者ハンターの生活、狩猟の知識などがついて面白かったです。

物語形式で技術・知識を伝える方法は昔からありましたが、見える化が叫ばれる現代においては物語化や、ストーリー化の能力は意外と大事かもしれません。

ちなみに、キンドルであれば一巻が無料で読めます。

Kindleもアプリを使えば無料なので実質無料で読むことができます。

もっと物語を楽しもう

今後ますます映像の娯楽は増えていきます。

しかし、自分の想像で作り出す世界はわくワクワクするものです。

本が好きな人は、是非もう一度本を手に取ってみてください。

本が苦手な人はAudiableなどの朗読サービスもあります。

子供の頃のあのワクワクした気持ちを、是非もう一度物語の世界で取り戻してください。

さぁ、本を読もう!

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